[商品について]―「解決」ではなく、まずは「支援」を―2019年に内閣府が行った中高年を対象とした調査で、ひきこもりの長期化、高年齢化が進んでいる実態が明らかにされた。かねてより「ひきこもり」は思春期・青年期を中心として問題とされてきたが、ひきこもりの長期化・高年齢化は、こうした若い世代が未解決のまま放置されているだけでなく、「8050問題」という深刻な問題も惹起することとなった。少子高齢化が進む現代の日本において、ひきこもりは社会の基盤を揺るがしかねない危険を孕んだ喫緊の最重要課題であると言える。本書は、このひきこもり問題に対して、「支援」という視点から問題を改善する方法論を提示しようとする試みである。問題の当事者・関係者のみならず、一市民としてこの大きな社会問題に対峙する上で示唆に富む内容となっている。「目次]まえがき第1部 長期・年長ひきこもりの理解と支援―ひきこもる人の理解・多様な支援手法・支援のマネジメント―1 はじめに―ひきこもる人の姿・家族の思い―2 ひきこもる人をどう理解するか3 ひきこもる人への支援のための多様な手法4 ひきこもり支援を俯瞰し、多様な支援手法を活用する5 多様な支援手法を活用した支援事例(模擬事例)6 おわりに文献第2部 ひきこもる人への「生き方支援」を考える1 はじめに2 ひきこもる人への「生き方支援」をどうイメージするか3 ひきこもる人への「生き方支援」を進めるために 支援者には何ができるのか4 ひきこもる人への「生き方支援」と「社会的合意」をめぐって5 おわりに文献あとがき初出について著者略歴[出版社からのコメント]ひきこもりに対しては、甘えや怠惰、精神的な脆弱性などネガティブなイメージを持つ人も多いかもしれません。そのためか、ひきこもりの支援という運動はあまり一般には知られていない様です。もはや抜き差しならない問題となったひきこもりに対して、具体的な支援の方法論を考察する本書は、主観的な是非論ではなく、方法論として問題に対処する姿勢が求められる私たちにとって、必読の書になっていると思います。本書が、多くの方がひきこもり問題を考えるための一助となることを願います。【著者プロフィール】竹中 哲夫(たけなか・てつお)日本福祉大学名誉教授、日本福祉大学心理臨床研究センター(心理臨床相談室)研修指導員、臨床心理士専門 ひきこもり支援論、臨床心理学職歴など 1965年4月 京都市児童院(現・京都市児童福祉センター)に赴任1982年4月 日本福祉大学に赴任2009年3月 日本福祉大学退職現在:日本福祉大学心理臨床研究センター研修指導員として、ひきこもり支援に取り組む。その他 日本福祉大学、KHJ東海NPO法人なでしこの会、知多市社会福祉協議会と合同企画シンポジウムなどに取り組む。不登校・ひきこもり関係の著書○『自己形成過程の子どもたち 登校拒否・暴力・自閉のケースレポート』ミネルヴァ書房、1979年.○『ひきこもり・ニート・不登校の支援―健康心理学と社会的支援の視点から―』三和書房、2006年.○『ひきこもり支援論―人とつながり、社会につなぐ道筋をつくる』明石書店、2010年.○『子ども・若者支援地域協議会のミッションと展望 (増補版)長期・年長ひきこもりと若者支援地域ネットワーク』かもがわ出版、2016年.○『ひきこもり支援の着眼点・着手点―長期化・年長化するひきこもり支援充実のための試論―』光陽出版社、2018年.
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