“新婚旅行”直後に“不倫旅行”“さすが百獣の王!羨ましい!”って思ったのではありませんか?だけどこれは群れの中のリーダーライオンに限った話です。メスが発情期になるとオスのリーダーライオンを誘って2頭だけで1週間ほどの旅に出ます(新婚旅行みたい!)。旅の途中に1日に何回も交尾して、メスが妊娠すると群れに帰ってきます。リーダーが1頭しかいない群れの場合、旅から帰ってきたリーダーはすぐに別のライオンと新婚旅行(不倫旅行?)に出かけるのです。“複数のメスを相手にできるなんて、羨ましい限りだ”って思った、そこのあなた、油断しないで聞いてください。ほとんどのオスは1回も交尾をすることなく一生を終えてしまいます。だって、そもそも生まれた赤ちゃんライオンの2割ほどしか成獣になれないんですから。2~3歳になった若いオスライオンは生まれ育った群れを追い出されます。そこから先は自分ひとりか兄弟ライオンと協力して厳しいサバンナを生きていかねばなりません。放浪の旅というか、まさに武者修行ですね。元々オスはメスに比べて狩りが苦手なんです。それでも狩りを成功させないと飢え死にしますから、獲物を狙うしかありません。群れを追い出されたオスライオンが5~6年サバンナを生き延びることができたら、別の群れを奪い取る力がついてきます。別に5~6年待たなくてもいいけど、若いオスライオンは未熟なので、群れに近づくだけで、メスライオンに追い返されてしまうことだってあるのです。だから遠巻きに群れを見ながら、自分の力をつけつつ、チャンスをうかがい続けます。群れのリーダーであるオスは強いライオンですが、けがをしたり、年を取ったりして力が落ちてくるので、その時が放浪ライオンのチャンス到来です。頃合いを見て群れのリーダーに襲い掛かります。返り討ちにされることもザラですが、見事リーダーを打ち負かすことができたら群れを乗っ取ることに成功です。これでついに、複数のメスと交尾できるのかと言えば、まだまだ甘い!リーダーに勝っただけでは道半ばなんです。メスに気に入られなければいけません。群れのメスに認められて、晴れて真のリーダーとなり、群れのすべてのメスと交尾をすることが許されるわけですね。本書では、ごく限られた一部のエリートライオンだけが味わえるハーレムのリーダーは、“ほかのライオンと何が違うのか?”複数のメスと交尾をするために必要なことを“5つの力”として紹介しています。もちろんライオンから学んだことを“不倫ジャングル日本”で生かせるように人間仕様にアレンジしていますから、ご安心くださいね(笑)
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