撮影20 年の集大成。北米大陸、知られざる森と湖の世界。 「賞賛に値する視覚芸術家としてのみごとな成熟──まさしく情熱の一冊だ。」 序文:ジム・ブランデンバーグ(写真家) 「彼のおかげで、わたしたちの物語にもうひとつの地平が、つけ加えられたのです。」寄稿:ソファイア・ラブロースカス(カナダ先住民アニシナベ) 大竹英洋が20 年に渡り取材するノースウッズ。それは北米の北方林、つまり、アメリカとカナダの国境付近から北極圏にかけて広がる地域のこと。世界最大の原生林の一つでもあるこの地には、カリブーやオオカミ、ホッキョクグマなど、様々な野生動物が生息しています。カナダ初の世界複合遺産「ピマチオウィン・アキ」を含む恵みの大地で、旅をつづける写真家の、眼と心に映ったもの…… 写真家メッセージ 自然の奥を旅して、その先に見えてくることを伝えたい。そして、人間と自然とのつながりについて、共に考えてゆきたい。大学時代に始めた山登りを通して、そんな願いを持つようになり、伝える手段のひとつとしてカメラを手に取りました。 卒業後すぐの1999 年、日本では絶滅した野生のオオカミをこの目で見るために、アメリカのミネソタ州北部の森を訪れたのが、ノースウッズとの最初の出会いです。それ以来、情報もないまま森に分け入り、この地で生まれたカナディアン・カヌーを駆使して湖面に漕ぎ出すうち、フィールドはカナダの原野へも広がってゆきました。 通うたびに新たな発見があり、多様な野生動物たちが、それぞれに環境に適応して生きている姿を目の当たりにしてきました。そして、雷による森林火災でさえもただの破壊ではなく、豊かな生態系を保つ大切な役割を担っていることを知りました。 この地で狩猟採集の暮らしを営んできた先住民アニシナベ。彼らがなぜ、自分たちをとりまく自然を「ピマチオウィン・アキ=生命を与える大地」と呼ぶのか。その理由が、20 年を経た今、ようやく少し理解できる気がするのです。 動物も、草木も、人間も、さらには、岩や水、火や風や雪といった、あらゆる存在がこの地球から命を与えられ、生かされている。この写真集が、私たち人間にもう一度そのことを思い出させ、より良い未来について考えるきっかけとなることを願っています。
人気のある作家
昭文社 地図 編集部 (264) ゼンリン (85) 地球の歩き方編集室 (74) 塩野 七生 (65) 昭文社 旅行ガイドブック 編集部 (46) 写真工房ポストカード (38) Good News Player (31) 渡部 昇一 (25) 本郷和人 (24) Audible Studios (23) 富井 義夫 (23) 渡辺 惣樹 (22) 倉山 満 (20) 井沢 元彦 (20) りょう (20) 長谷川大 (19) ジェイティビィパブリッシング (19) JTBパブリッシング (16) 昭文社 出版 編集部 (16) 高木 從人 (14)