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百物語 (新潮文庫)

読んだら、見えちゃうかも――。 江戸の世に住む〈あやかし〉を漫画で描いた怪談99連発。 古(いにしえ)より百物語と言う事の侍(はべ)る 不思議なる物語の百話集う処 必ずばけもの現われ出ずると――人々が目に見えないものを見、理性では説明のつかぬことを信じていた江戸の時代。生と死の間で右往左往する人間たちの前に、時間を、空間を超えて現われる魑魅魍魎たち。怪しのものと人間たちの滑稽でいとおしい姿と懐かしき恐怖を、怪異譚集の形をかりて漫画で描いた〈あやかしの物語〉。 【目次】 其ノ一……魂を呑む話 其ノ二……障子の顔の話 其ノ三……橋のカワウソの話 其ノ四……鳥屋喜右衛門の話 其ノ五……狸の僧の話 其ノ六……墓磨きの話 其ノ七……鰻の怪の話 其ノ八……異形の家人の話 其ノ九……雨中の奇物の話 其ノ十……数原家の蔵の話[上・下] 其ノ十一……お七の話 其ノ十二……かぴたん奇法の話 其ノ十三……尼君ざんげの話 其ノ十四◆其ノ十五……産怪二話 其ノ十六……影を見た男の話 其ノ十七……顔だけの女の話 其ノ十八……亡妻の姿の話 其ノ十九◆其ノ二十◆其ノ二十一……道を塞ぐもの三話 ……他、全九十九話。解説:高橋義夫。 杉浦日向子(1958-2005) 東京生れ。文筆家。「通言室乃梅」で漫画家としてデビュー。以来、一貫して江戸風俗を題材にした作品を描き、1984(昭和59)年『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞、1988年『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞を受賞。『二つ枕』『百日紅』『東のエデン』『ゑひもせす』など漫画作品のほか、『江戸へようこそ』『大江戸観光』『隠居の日向ぼっこ』『お江戸風流さんぽ道』などエッセイストとしての著書も多いが、『ごくらくちんみ』『4時のオヤツ』では小説家としても腕の冴えを見せた。2005(平成17)年7月、下咽頭がんのため46歳で逝去。最後まで前向きで明るく、人生を愉しむ姿勢は変わらなかった。

著者:杉浦 日向子
Isbn 10:4101149135
Isbn 13:978-4101149134
によって公開:1995/11/30
出版社 百物語 (新潮文庫):新潮社