■人間には不確実性を扱えない根本的欠陥があることを解明!原書が刊行されたのは2007年4月。前著『まぐれ』同様、発売直後から、人間の思考プロセスに潜む根本的な欠陥を、不確実性やリスクとの関係から明らかにして、経済・金融関係者の話題をさらった。さらに、「サブプライムローン危機」が発生すると、「誰一人予想もしなかったインパクトのある事象」が起こる原因を原理的に明らかにした書として爆発的に読まれ、全米で150万部超の大ヒットを記録している。■「ブラック・スワン(黒い白鳥)」とは何か?むかし西洋では、白鳥と言えば白いものと決まっていた。そのことを疑う者など一人もいなかった。ところがオーストラリア大陸の発見によって、かの地には黒い白鳥がいることがわかった。白鳥は白いという常識は、この新しい発見によって覆ってしまった。「ブラック・スワン」とは、この逸話に由来する。つまり、ほとんどありえない事象、誰も予想しなかった事象の意味である。タレブによれば、「ブラック・スワン」には三つの特徴がある。一つは予測できないこと。二つ目は非常に強いインパクトをもたらすこと。そして三つ目は、いったん起きてしまうと、いかにもそれらしい説明がなされ、実際よりも偶然には見えなくなったり、最初からわかっていたような気にさせられたりすることだ。■世界の見方を変える書私たちは自分で思っているほど実際には物事をよくわかっていない、とタレブは言う。彼はそんな現象を長年研究してきた。私たちはどうでもよくて取るに足らないことにばかり気をとられてしまう。そして相変わらず重大な事件に虚をつかれ、そんな事件が私たちの世界を形づくっていく。本書でタレブは、私たちにはわかっていないとわかっていることのすべてを語る。「ブラック・スワン」に立ち向かい、それを利用できる驚くほど簡単な方法を提示する。本書の衝撃的な内容を読めば、世界の見方は一変するだろう。■下巻の内容第2部「私たちには先が見えない」では、将来を扱うときの間違いと一部の「科学」のよく知られていない限界、さらにそうした限界をどう扱うのがいいかを説明する。第3部「果ての国に棲む灰色の白鳥」では極端な現象をさらに深く追究し、ベル型カーブ(壮大な知的サギ)がどんなふうにできているかを説明する。また、自然科学と社会科学の分野で「複雑性」と呼ばれて乱暴にひとくくりにされているアイディアを見ていく。第4部「おしまい」はとても短い。下巻には「用語集」、きわめて詳細な「注解」ならびに「参考文献」を付す。
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