四面を海に囲まれた日本において貿易の主役は海上輸送だ。成長が続く世界の海上輸送量に対し、日本の輸送量は横ばいにとどまっている。激しい国際競争の中で、日本の生命線ともいえる船と港湾を取り巻く様相が近年大きく変わっている。10年足らずで主要17社が9社に集約されたコンテナ船業界など、海運業界は集約が進み、韓国・中国の追い上げで造船業界も再編待ったなし。世界の港湾ではコンテナ機能強化が進むが日本は周回遅れ。多くの課題が山積するなか、変貌する船と港の現状を追う。なお、2020年3月以降の新型コロナウイルス感染症による経済、物流への影響は記事に反映していません。本誌は『週刊東洋経済』2020年2月22日号掲載の29ページ分を電子化したものです。【主な内容】ニッポンの生命線が危ない【海運】脱炭素化で船舶が大激変コンテナ事業が急改善 安定収益重視で生き残り群雄割拠から「天下三分」へ コンテナ船業界の戦国史INTERVIEW 船だけでなく鉄道やトラックも活用する(ジェレミー・ニクソン)INTERVIEW 海運大手トップに直撃【日本郵船】環境分野でトップランナーに(長澤仁志)【商船三井】LNGビジネスで低炭素化をリード(池田潤一郎)【川崎汽船】今期黒字転換 風力・水素で先鞭(明珍幸一)【港湾】世界の港は規模の時代にIT化で存在感増す名古屋港 東京・横浜の一体運営は幻にINTERVIEW 港は自動化なんかしてもしょうがない(藤木幸夫)船長よりも偉い「水先人」とは?【造船】中韓に敗退、業界再編へ世界最大級の鉱石運搬船が竣工洋上風力発電で「作業船」に脚光世界の港を買いまくる中国・底に「マラッカ・ジレンマ」
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