情報を組み換え、新しい価値を創る!梅棹忠雄の「知的生産技術」柳宗悦の「創作的蒐集」岡本太郎の「対極主義」ハラルド・ゼーマンの「構築されたカオス」新たな価値をいかに生み出すのか。「価値」「文脈」「地域」「境界」「事故」「食」「国策」という七つのテーマごとに、現代美術に限らない「知的生産技術」としてのキュレーションの実践を読み解く。庶民の生活雑器を収集し独自の価値体系を築いた柳宗悦の「民藝」、博物館の資料展示の見せ方を刷新し賛否両論を巻き起こしたフランスの「ケ・ブランリ美術館」、インディペンデントキュレーターの誕生によって観光資源として多くの来場者を集めるようになった芸術祭、死後見いだされたアウトサイダーアートの偉業――。情報を組み換えることで新たな価値を生み出すキュレーションという営みは、誰もが情報生産者となりうる現代を生き抜くための創造的なヒントに満ちている。●目次序章 展覧会企画と情報検索第一章 「価値」のキュレーション第二章 「文脈」のキュレーション第三章 「地域」のキュレーション第四章 「境界」のキュレーション第五章 「事故」のキュレーション第六章 「食」のキュレーション第七章 「国策」のキュレーション終章 展覧会――情報処理としてのキュレーション●著者略歴暮沢剛巳(くれさわ・たけみ)一九六六年、青森県生まれ。東京工科大学デザイン学部教授。美術・デザイン評論。著書に『オリンピックと万博』『現代美術のキーワード100』(以上、ちくま新書)、『世界のデザインミュージアム』(大和書房)『エクソダス―アートとデザインをめぐる批評』(水声社)など、共著に『大阪万博が演出した未来』『幻の万博』(以上、青弓社)など。
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