マザス(1782~1849)は、フランスのヴァイオリニスト・教育者。クロイツェルやローデとほぼ同年代で、フランスのヴァイオリン教育者大当たり時代の一人と言える。欧米ではヴァイオリン教本の定番となっているマザスのエチュードだが、日本ではまだあまり知られていない。だが、情報社会となったいま、遅かれ早かれこの優れた教材が日本でも広く使われることになるだろう。国内版での初出版となりまさに注目の1冊である。 本書は『75の旋律的で段階的な練習曲』の第1部にあたり、中級程度から取り組める「エチュード」ではあるものの、非常に楽曲として魅力的な旋律であることがポイントである。武蔵野音楽大学教授で、日本弦楽指導者協会会長も務める深山尚久氏による解説、運指・ボウイングも必見。
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