米トランプ大統領の対中攻撃は貿易、IT、そして金融の分野まで拡大し、「米中冷戦」「米国経済圏と中国経済圏のデカップリング(分離)」が、新型コロナウイルス感染症に苦闘する世界経済の新たな「重石」になりそうです。 対する中国も、騒乱の続く香港に「国家安全維持法」を制定。また、中印国境紛争や南シナ海、尖閣諸島などでの軍事行動を活発化させるなど、反撃に出ています。 特にアジア一の金融都市・香港をめぐる争いは「実際の戦争の一歩手前」ともいえる金融戦争の様相を呈してきており、今後も予断を許しません。 そんな米中対立を、日本と中国でグローバル企業向けに為替リスク管理の支援を実施し、中国本土、香港などの第一線で活躍してきた若き気鋭の金融アナリストでもある戸田裕大氏が徹底解明! コロナ蔓延当初の中国都市封鎖のリアルな状況から、米中の貿易や香港をめぐる激しい対立の状況をリアルタイムで分析、解説したのが本書になります。 中国は日本にとって世界最大の貿易相手国で、日本国内ではコロナの影響もあり嫌中論も出ていますが、中国経済の低迷、米中経済のデカップリング(分離)は日本経済にとっても大打撃になることは間違いないところ。 対立の深層には「人民元国際化を進めたい中国」と「基軸通貨ドルの地位を死守するためにはどんなことでもする米国」の熾烈な「通貨覇権争い」がある、と著者は鋭く分析しています。 一方、中国は対米関係の緊迫化を少しでもやわらげるため、日本との経済的なつながりを保ちたいと考えている、とも指摘します。 本書を読めば、 今後の日本、アジア、世界はどうなるのか? 米中対立の狭間にいる日本にはどんなチャンスがあるのか? などがすべて網羅された「中国観、世界観」を手に入れることができます。 世界を相手に日本のためにビジネスをしている企業戦士、中国IT企業やソフトバンクGなど中国経済の発展から利益を得ている日本企業へ投資を行っている投資家、中国人民元やドルなど外国為替市場に関係するみなさんにぜひご一読を進めたい一冊です。 米国は本気です。中国も本気です。 米中対立がこれから5年、10年と、世界を覆う「暗雲」になることは間違いない以上、この1冊は不透明な情勢を読み解くためのヒント満載の本です! 第一章 貿易、ITに続いて、ついに米中金融戦争が始まった! 第二章 中国の悲願・人民元国際化と通貨覇権争いの行方 第三章 国家安全維持法と香港が中国の繁栄に果たした役割 第四章 SWIFTかCIPSか? 通貨送金を巡る米中覇権争い 第五章 為替市場の仕組みと人民元レートの変遷 第六章 中国を為替操作国に認定した米国の真の狙いとは? 第七章 国家安全維持法施行後の香港と米中金融戦争の行く末
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