旧版の出版から早いもので2年が経過しました。 この間、〈1〉外国子会社合算税制の抜本改正(平成29年度改正等)が実務に定着していく中で事例が蓄積し、〈2〉ペーパー・カンパニーの範囲や企業集団等所得課税規定に関する改正(令和元年度改正)について、1通達・趣旨説明、2財務省の解説、3国税庁Q & A の公表などによって、趣旨や具体的な取扱いが明らかにされ、〈3〉二重課税調整に関する改正(令和2年度改正・令和3年度改正)が行われるなどしています。 また、旧版は、紙面や時間の関係もあり、1〝条文の行間を読む″解説を中心にしたところがある、2裁判例は、適宜要旨のみを掲載した、3コーポレート・インバージョン対策合算税制は、条文・解説を省略したなどの点で、心残りもありました。 このようなことから、この度、内容を全面的に見直し、次のとおり、大幅な加筆を行って、新版として出版する運びとなりました。 (1) 政省令については、令和3年度改正まで、1通達・趣旨説明、2財務省の解説、3国税庁Q& A については、令和2年度改正関係まで織り込んだ。 (2) 最近の相談事例の傾向を踏まえて、実務上、問題解決のヒントとなるような解説を追加した。 (3) 旧版では〝条文の行間を読む″解説が中心となっていた部分について、条文そのものの解説を追加した。 (4) 「コーポレート・インバージョン対策合算税制」の章を新設した。 (5) 「論点別 裁判例・裁決事例集」と題して、外国子会社合算税制関係の判例等を論点ごとに分類し、認定事実・判決理由等を収録した。 (6) 「税制改正要望にみる実務上の論点」と題して、関係団体の税制改正要望を要約し、論点ごとに整理した。 上記のほか、新版では、図表の追加・見直しも行いましたが、旧版の「条文と解説を見開きに配置し、〈1〉左ページには、法律・政省令を網羅的に、かつ、関連する条文ごとに整理し、〈2〉右ページには、立法趣旨を踏まえた解説を加えるほか、準用条文、関係通達を掲載する」、「条文・解説の文中、括弧書の文字を小さくし、文章構造がひと目で分かるよう工夫する」という方針は変わっていません。本書が、国際税務に携わる皆様のお役に立てれば幸いです。 なお、関係法令等の整理及び本書の意見にわたる部分は筆者の私見であり、デロイト トーマツ税理士法人の公式見解ではないことを申し添えます。 また、本書は、グループ通算制度導入後の法令等について解説を行っており、居住者及び連結法人に係る制度については、条文・解説を省略しているほか、第2章(外国子会社合算税制の適用に係る税額控除)は、拙書『【法律・政省令併記】逐条解説 外国税額控除―グループ通算制度・外国子会社合算税制対応―』の第3章と概ね同様の内容となっていますので、あらかじめご了承ください。
人気のある作家
晋遊舎 (17) 日本税理士会連合会 (11) 長尾慎太郎 (9) 長岡半太郎 (8) IAX研究所 (8) 亜州リサーチ株式会社 (8) 大村 大次郎 (7) 山口雅裕 (7) 一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能士センター (6) 敷城 こなつ (6) 横山 光昭 (5) J-CAM (5) 三橋 貴明 (5) 高山一恵 (4) 近代セールス社 (4) 全国社会保険労務士会連合会 (4) 税務研究会 (4) 伊藤キイチ (4) 中央経済社 (4) 日阪哲也 (3)最適なファイルサイズ
1904 KB 11694 KB 1264 KB 15725 KB 16196 KB 1637 KB 190597 KB 19265 KB 203 KB 2379 KB 2380 KB 308 KB 3477 KB 3594 KB 3651 KB 3738 KB 6226 KB 630 KB 7423 KB 749 KB