【内容紹介】東京・銀座五丁目、並木通りに面したビルの九階。「てんぷら近藤」は今日も活気にあふれている。油っぽさをまったく感じさせない、素材の色が美しく透ける薄衣の天ぷらをよどみなく揚げるのは、主人の近藤文夫さんだ。新鮮な魚介が旬の野菜が、二つの鍋中で音を立てている。見回せば豊かな香りに包まれて、お客はみんな笑顔だ。近藤さんの天ぷらには人を幸せにする力がある。【目次抜粋】美しい天ぷらを揚げたい 近藤文夫第一章 天ぷらは“音”で揚げる 耳を澄まして素材の声を聴く車海老/アスパラガス/舞茸/ピーマン/鱚/椎茸/人参/穴子第二章 おいしい天ぷらとは何か 天ぷらは揚げ物ではなく“蒸し料理”魚介を揚げる/野菜を揚げる対談「真のおいしさは素材が教えてくれます」 中道博 「モリエール」オーナーシェフ×近藤文夫 「てんぷら近藤」主人第三章 春の天ぷら 春の苦味を旨味に変える蕗の薹/土筆/筍/青じそ/白魚/菜の花/つぼみ菜/雲丹/たらの芽/こごみ/姫竹/こしあぶら/めごち/平貝/小柱と三つ葉のかき揚げ第四章 思い立ったらすぐに揚げてみる 名物に理由あり余熱の技。厚さ一〇センチの「さつまいも」/甘鯛の「オーロラ巻」/池波正太郎好みの「じゃがいもとご飯」第五章 夏の天ぷら 豪快に揚げたてを頬張る醍醐味とうもろこし/万願寺唐辛子/ヤングコーン/稚鮎/茗荷/谷中生姜/鱧/鮑/さやいんげん/ペコロス/蛤/おくら/おくらの花/賀茂茄子/新銀杏/新蓮根/南瓜「天ぷらはやめや。あれはいくらやっても勝てない」 ―――上野修三 「浪速割烹 㐂川」創業者第六章 秋冬の天ぷら 焼き松茸を超える味を目指す松茸/新いか/栗/牡蠣/かわはぎと肝/帆立/蚕豆/河豚白子/鱈白子/すみいか/百合根フルーツを揚げる 既成概念からの脱却。赤ワイン衣で揚げるシャインマスカット/桃/いちじく最終章 天ぷらの未来 江戸前の伝統を守りながら天ぷらを進化させる次世代を担う天ぷら職人「てんぷら 前平」 前平智一「てんぷら 成生」 志村剛生「てんぷら近藤」の一日天ぷらに人生を捧げる※紙版と一部内容が異なる場合があります。
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