"〇本書はビジネス・パーソン向けの経済学の教科書である。ビジネスを経済学の視点からみる方向性を示したガイドでもある。入門から一歩進むレベルを目指したが、できるだけ数式を使うのは避けている。その代わりに現代を生き抜く上で重要な専門用語をできるだけ盛り込んだ。各項目は短くコンパクトにまとめ、引用論文や索引を充実させたのでレファレンスとして使ってもらいたい。ビジネス・スクールの学生は辞書代わりに引けば役立つだろう。社会人が独学自習できるように書いたが、本書を題材に数人でディスカッションしながら読み進めると理解が深まると思う。その場合、経済学や経営学の教員に補足説明してもらうと効果的であろう。歴史的な流れや古典的な議論にも触れおり、必ずしも経済学部でない学部生の教養課程や留学生の参考書としても有用と思う。特に「産業」「仕事」「地域」にも力を入れているので、将来の進路や就職の準備やアドバイスにも使えるはずだ。 〇この本の特徴は次のとおり。(1)タイトルの「ビジネス・エコノミクス」に特化した経済学書は少ないこと。(2)広範な経済学の「つながり」としての関連性を意識したこと。分野としてもミクロ経済学とマクロ経済学にある中間的な部分を重視している。(3)「わかりやすさ」と「ターゲッティング」である。目次を見てもらえば従来の標準的な教科書とはだいぶ違うことがわかる。(4)本書は150年の歴史からせいぜい10年単位まで中長期の流れから始める。直接的な業務というより産業間や地域間の動きにもスポットを当て、マネジメントの戦略やフレームワークの出所と実証データの根拠を探索する。そのようにクリティカルに解きほぐすことでこれまで見えなかったものが理解できるだろう。明日の株価や来年の景気の予測は不可能であるが、歴史と予兆を冷静に捉えれば10年後の準備はできるかもしれない。(5)に目先の格闘や競争、すぐに使えるテクニックからしばし離れ、もし迷ったときや思考を整理するときに戻って来る“太い幹"のような知識体系を本書で提示することを目指している。 〇経済は激しく変動している。また経済学にもブームはあり研究の最先端がある。しかし、われわれが日々サバイバルしていくためには、結局のところ「産業」「仕事」「地域」という根幹部分が重要であり、実はそこに「格差」などの社会問題がつながっているのではないか。そして消費者ニーズの多様化とグローバル化、そしてテクノロジーの進歩による「産業構造」の変化と「サービス産業」へのシフトは今後のビジネスを展開する上で常に意識しておかなければならない。こうした視点は一見地味であり、金融の動きやICTなどに比べてゆっくりである。研究も議論も語り尽くされたように思われるが、周回遅れで最もホットでエキサイティングで実効性が期待できる分野である、というのが本書の内容の位置づけである。"
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