スミスは急激に勃興してくる資本主義社会における人間の本性と社会的生産力の全構造を極め、「見えざる手に導かれる」社会原理を明らかにして、新しい科学=経済学にはじめて体系を与えた。この『国富論』の決定的な影響は人文、社会科学のあらゆる分野に及び、その故に、『資本論』とともに経済学の古典中の古典とされる。古典経済学と近代自由主義の不滅の原典を独自の要約的小見出し、詳細な訳注、豊富な図版を配してよみがえらせた。 本巻では、労働に価値の源泉と尺度を求めるスミスが、分業・商品・利潤・地代の解明を通して先駆的労働価値論を展開、生産的労働と不生産的労働によって資本蓄積を論じる。全3巻
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