1990年のある日、私の前に突然現れた人が急に南インド古典舞踊のことを話し出しました。何の勧誘だろう? と怪しく思いつつも「南インド古典舞踊」という初めて聞く踊りの名前に興味が膨らみました。「インド」ではなくどうして「南インド」と「南』がつくのだろう? 「古典」の「舞踊」ってどんな意味のある踊りなのだろう。 いや、それ以前に「南インド」ってどこのことなのか? どんな世界なのか? この見知らぬ人は私に何を伝えようとしているのかわからないけれど、私の心はとてもときめいていました。「この新しい扉を開けて一歩踏み出したら、自ずと全てがわかってくるはず。その一つ一つを知っていくことは、なんだか楽しそう!」というのが南インド古典舞踊との出会いと始まりでした。 まっさらで何もないところに一つ一つ刻まれていく、指の形や目の動き。そして、独特な言葉のリズム(4拍子はテイユンタッター、6拍子はタンギナタッターディンナなど)に合わすステップの数々。様々な内面を知り精神力を培うための力が秘められていく反復練習の積み重ねが、大地と天をつなぐ身体を用意していきます。 加えて、太古から脈々と伝わる「南インド」の大地に響く独特なリズムとエネルギーが、それを強調していきます。 少しずつ五感が懐かしさを求め始めて、本来の身体が喜びます。その喜びが表現する「南インド古典舞踊」は、太古から変わらない大地、水、風など大自然の恩恵に感謝すること、人々の平穏な暮らしを祈ること、また人々の生きる術などを記した経典を元に、後世に残されたヒンドゥー教の神々の叙事詩や伝説の「インド神話」を踊ります。 超越した時空を今時点に繋ぎ、大地と天を繋ぐ「ミーナクシー女神」のお話が、次の新しい扉を開くきっかけになることを願い、出版しました。+++著者プロフィール+++モガリ真奈美南インド古典舞踊グループ/マルガユニティー 主宰。関西日印文化協会理事。神戸平和研究所理事。1990年、南インド古典舞踊/バラタナーティヤムを始める。南インド・チェンナイにて K.P.ヤショーダに師事。1998年、南インド古典舞踊グループ・マルガユニティー を開設。2001年~兵庫県立西宮香風高等学校「異文化体験・インド古典舞踊(選択科目)」特別非常勤講師を勤める。2001年2015年、K.P.ヤショーダ招聘公演(大阪・神戸)開催。2006年~、関西日印文化協会主催の日印文化交流イベント「INDIA太古のひびき」「I LOVE INDIA」の企画、演出、出演を担当する。2014年2016年、南インド・チェンナイで日印交流公演を開催。2013年2015年、神戸ビエンナーレ・まちなかコンサート「南インド古典舞踊公演」(生田神社会館)2016年、「雅びに インド古典の宴」(凮月堂ホール)2017年、「雅びに インド古典の宴vol.2」(神戸三宮シアター・エートー)2018年、「結びの舞〜インド・琉球の出会い〜」(神戸三宮シアター・エートー)
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