「驚いたことに,創造性はしばしばコピーと共存できる.そして条件次第では, コピーが創造性の役に立つことさえあるのだ…この本でとりあげる産業の多くは 驚くほど巨大で興味深い.その仕組みと,そしてなぜそれが破綻しないかを理解 するのは魅力的だ.さらにそこから,音楽や映画といったコピーの蔓延,増加に 直面してますます苦労を強いられている他の産業に役立つ教訓を引き出したい」 (はじめに). 郊外のショッピングモールから街のビストロまで,パクリはあらゆる場所にあふ れている.「コピーは創造性を殺す」「法律によるコピー規制がイノベーション には欠かせない」――通常はこう考えられている.しかし,コピーは絶対に悪な のだろうか? 本書は,創造性がコピーによってむしろ活性化する場合があることを,ファッシ ョン,レストラン,アメフト,コメディアン,マジシャン,フォント,データベ ース産業など米国で一般的にコピーが合法とされている産業の豊富なケーススタ ディで明らかにする. なぜそれらの業種は繁栄しているのか? インセンティブとイノベーションの関係 から6つの教訓を探り,知的財産ルールの未来を指し示す. 「コピーと創造性が共存できるという,耳寄りな知らせだ.豊富なケーススタ ディが気づかせてくれるのは,一貫した知財政策は本質的に保護と模倣のトレー ドオフを生むということだ」 ハル・ヴァリアン(Google社チーフ・エコノミスト) 「イノベーションがどのように生まれるのかについて,政策立案者はいまだ根本 的に理解を誤っている.創造性にはどのような法が必要かを理解しようとする, 非常に重要な試みだ」 ローレンス・レッシグ(ハーヴァード・ロー・スクール教授)
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