タレントになりたくて笑福亭鶴瓶に弟子入りしたけれど、自分の居場所が見つけられずに「辞めさせてください」と口にした。師匠は首を縦にふらなかった。あの日から30年の月日が流れ、弟子は自身の独演会で師匠と競演する。タレントではなく、落語家として生きる道を選んだ弟子。「あの時、お前を辞めさせなくて良かった」師匠にそう感じてもらえるようにと自分を戒めながら、笑福亭銀瓶は今日も高座に上がる。 弟子入り志願、内弟子修業、年季明け、大御所の前での失敗・・・、こんなにリアルな落語家の日常を描いた本は唯一無二。 韓国語を学び韓国で落語をする、役者として舞台やドラマに出演する…、挑戦するたびに見える世界が変わってくる。 そしてそのときどきに、師匠・笑福亭鶴瓶からかけられた言葉がリフレインする…。 東京と大阪をまたにかけて活躍する落語家の半生を綴った400ページをこえるドキュメンタリー。
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