ダウンロード 世界でいちばん熱い日本酒 pdf 本

日本酒は、米という「自然の恵み」だけでは完成しない。人の力で「酵母」を操って発酵させるから、酒となる。現代の日本酒が、史上「最高レベル」に達したのは、バイオテクノロジーの進化も合わさって開花したからだ。「一升瓶を開栓し、飲みごろのピークを４日目に持ってくる」「これなんだろう？　もう一杯飲んでみよう。そう思わせるように、味にわずかな苦みを含ませている」。ともに三十代の若き造り手は、それぞれ言った。業界に新風を吹かせた、その酒「一歩(いぶ)己(き)」と「廣(ひろ)戸川(とがわ)」は、熟練の杜氏をも唸らせる。まったくの未経験だった若者が、悪戦苦闘の末、過去の常識をどう打ち破ったのか。情熱と馬鹿正直で時代を回し、日本の伝統産業を支えるライバル二人の青春群像物語‼ 目次 第１章 二人の彗星 ・杜氏が倒れる ・ライバルへの嫉妬 ・蔵人との衝突 ・初の金賞受賞 ・名杜氏の存在 ・東京でのグランプリ ・「日本一」の杜氏が壁に ・ブランドを支える酒屋 ・究極の「居酒屋酒」 第２章　福島の二人の巨星 ・吸水率のこだわり ・廃品回収のおっちゃん ・NHKの番組が記録 ・東京からの一本の電話 ・「飛露喜」の誕生 ・店主の魔法の一筆 ・「十四代」高木との出会い ・定番酒「本丸」の完成 ・「青学地酒研究会」の発足 ・酒屋は「画商」 第３章　新たな彗星 ・「屈辱」と「敗北」 ・「一匹狼」 ・蔵人たちの抵抗 ・製造量を十倍に ・牽引者は東京の酒屋 ・「飛露喜」のもう一人の生みの親 ・「飛露喜」のライバル酒に ・二人の「右腕」 第４章　日本酒の進化 ・もう一つの顔 ・普通種の呪縛 ・阪神大震災が影響 ・幻の酒にはしない ・麻薬の酵母 ・時代の変遷 ・日本酒の「神」 第５章　東北の躍進 ・仙台日本酒サミット ・宮城の純米酒宣言 ・同期三人 ・「ＹＭＡＧＡＴＡ」ブランド ・ワインのような個性を ・日本酒界の「異端児」 ・視線の先は世界に 第６章　原発事故 ・大津波が襲った ・残っていた酵母 ・生き残った自分ができること ・「土耕ん醸」の復活 ・はきだされた桃 ・「福島の酒を応援しよう」 ・逆境からの飛躍 ・先頭に立った会長 ・土と米のアーティスト ・土産土法 ・「山田錦」という「酒米の王様」 ・酒蔵としての答え 第７章　日本酒とは ・女性の造り手たち ・女性の造り手たち ・燗酒の魔法 ・晩酌の酒 ・日本酒に魅せられた外国人 ・世界に通用する酒 ・競争をやめた ・令和型の流通 ・時代の橋渡しを 第８章　高く、高く ・限界集落で酒造り ・有名銘柄と方を並べる存在に ・自分の酒を追う ・「金賞」十一年連続を逃す ・子育てしながら酒造りを支える ・「紡ぎ手」になりたい ・その先へ