水道管,石油・ガス等のインフラのかなりは,我々が目にすることのない土壌に埋設されており,インフラの土壌腐食はあまり知られていない。本書は,土壌中のインフラの腐食防食に光をあてたものである。化学,電気化学,電気工学,土壌学,微生物学といった広範な分野に跨る知識を必要とする土壌中のインフラの腐食防食について,長い実務経験を持つ著者がその基礎から実践までを解説。インフラの腐食防食に関する最新のISO国際規格の解説も意識的に取り入れた実務者必携の一冊。【各章について】1章 腐食の仕組みと分類腐食の正しい理解につながる基礎的な内容について取り扱う。2章 直流電食とその防止電食(迷走電流腐食)は,電食を発生させる電気的干渉(electrical interference)が直流の場合,直流干渉による直流電食(直流迷走電流腐食),交流の場合,交流干渉による交流電食(交流迷走電流腐食)とそれぞれ称する。本章では直流電食とその防止について述べる。3章 交流電食とその防止交流電食は,交流迷走電流腐食とも称されるが,ここでは2章と比較するため,交流電食という用語を用い,交流電食を把握するとともにその防止について述べる。4章 自然腐食自然腐食は,電食とは異なり,電解質中の電子伝導体として連続な金属が,金属内で形成される腐食電池によって起こる腐食を指す。ここでは,自然腐食をマクロセル腐食,選択腐食,微生物腐食およびミクロセル腐食の四つに分類し,それぞれの内容について述べる。5章 微生物腐食土壌は微生物の宝庫であることから,土壌に埋設されたパイプラインの腐食防食は微生物活動と密接な関係にある。本章では,微生物腐食について記述する。6章 カソード防食1章で述べたように,土壌埋設パイプラインの腐食にはさまざまなタイプがあるが,すべての腐食リスクは,適切なカソード防食(cathodic protection)によって許容レベルまで低減することが可能である。ここでは,カソード防食の原理,カソード防食適用の変遷,カソード防食基準(cathodic protection criteria)およびカソード防食システム(cathodic protection system)について述べる。
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