ゴッホ、ピカソをはじめ、世界の画学生が模写した伝説の手本集 19世紀後半、技術と感性を養うためにパリで出版された「Cours de Dessin」の完全復刻版です。 シャルル・バルグとジャン=レオン・ジェロームによる、この手本集がパリで出版されると、その後半世紀にわたり、世界各地の画学生が、この素晴らしいリトグラフの模写で腕を磨きました。 コースは3部構成で、進むごとに難易度があがっていきます。Part I は、石膏像ドローイングのリトグラフプレート。人体彫刻を極めて明確かつ知的に表現した、古典彫刻の線描を模写していきます。Part IIでは、ルネサンス期の巨匠や近代アーティストの名作のドローイングから作成したリトグラフ、Part IIIでは男性ヌードモデルの定番かつ模範的なポーズのドローイングの模写に取り組みます。 学生や初学者にとっては、観察による写実的なドローイングの入門書です。経験を積んだアーティストなら、実世界を観察から描く際の問題をバルグがどう解決したか、彼の技術と理論を読み取れることでしょう。 歴史家にとっては、19世紀後半、古典主義と写実主義の衰退に抗った人物画家たちが称えた、「正確な線描」という伝統の記録です。 この復刻版で加えられたのは、各プレートの説明と、歴史に忘れられた巨匠シャルル・バルグの生涯と作品です。バルグの全作品のカタログも掲載されています。大衆向け印刷物のリトグラファーとしてスタートしたバルグが、ジェロームとの共同作業によって美的感覚、才能、発想そして技術を備えた素晴らしい画家に成長していった様子を知ることができます。 本書は「Charles Bargue: Drawing Course」(ACR:Art Creation Realisation刊)の日本語版です。 【目次】 PART I: 石膏像のドローイング PART II: 巨匠作品の模写 PART III: アカデミーを描く準備 アーティスト、シャルル・バルグ 図録:ペインティング作品 本書に掲載したバルグのドローイング 付録1:グーピル商会のパンフレット:ドローイング教育の手本について 付録2:サイトサイズ法 付録3:バルグのドローイングに関する1926年の記事 用語集
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