本書は人事労務のエキスパートというよりは、初めて人事労務担当になったビジネスパーソンや、初めて部下を持つ管理職の方を意識してつくりました。そういった方がいきなり難しい解説書等に当たる前に、最低限押さえておきたい人事労務関連の基本ルールのポイントを、採用から定年までに関して絞り込んだ50のテーマを通じて学べる構成になっています。50のテーマでは、フレックスタイム制や変形労働時間制をはじめとする「多様な働き方に関わる制度」、育児や介護の問題などに密接する「仕事と家庭の両立支援・健康管理に関わる制度」、従業員の働く意欲や安心に関わる「福利厚生制度・年金」、セクシュアルハラスメント・マタニティハラスメント・パワーハラスメントに代表される「職場の問題と紛争解決」、さらには最新の状況として「安倍政権の成長戦略」等に関わるトピックをカバーしています。本書の特色1.1つのテーマにつき4ページで統一し、関心のあるテーマにつき読み切りで理解できるようにしてあります。通読ではなく、必要な項目を拾い読みすることも可能です。図表を多く用いて、ビジュアルに内容を把握しやすいようにしました。2.各テーマの冒頭にはポイントを示してありますので、ここで概要をつかむことができます。それぞれのパートで重要なキーワードは、太字にしてあります。また、関連するテーマをリンクさせてお読みいただけるよう、参照テーマ番号を適宜記してあります。3.労使が順守する必要がある重要なルール等については、法令名やその条文を示してあります。また、各テーマの末尾には、それぞれの主題に関連する法律、政省令、指針等を列記しました。4巻末には、文中で略称を記した法令等につき、正式名を確認することができる一覧表を設けました。また、今後の法令改正等のスケジュール表も掲げました。雇用政策、人事労務、社会保障、企業経営等の調査・分析を担当するシンクタンクの研究員が執筆し、法令等の解説だけではなく、経済・社会環境の変化を示すデータ等を取り混ぜたページづくりをしていることで、他の労働法の解説書とは差別化を図っています。たとえば、年金に関するトピックを挙げている点なども本書の特徴です。ですので、人事労務畑のベテランにも新鮮な気持ちで読んでいだける内容です。
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