世界各地でデジタルトランスフォーメーション(DX)による効率化と高付加価値化が進められるなか、日本では古くからの慣習や制度が障壁となり、デジタル化への取り組みの遅れが指摘されてきた。そのような課題が新型コロナウイルス感染拡大によって改めて浮き彫りとなり、抜本的な業務改革や新しい働き方の模索が求められている。 そこで注目を集めているのがRPA(Robotic Process Automation)、つまりコンピュータで行う作業を自動化するツールである。プログラミングの知識がなくても利用でき、既存のさまざまなITシステムを置き換えなくとも“つないで"いくことができるため、短期間・低コストで導入可能な上、適用範囲が広いことが大きな特長である。年間350万時間分の業務をRPAで代替し、創出した時間を対人交渉や新規商品開発などより創造的な、人間だからこそできる分野に振り向けているSMBCグループのような例も出てきているさらに、RPAとAIを組み合わせることで、単純業務だけでなく、条件分けや人間の判断を伴うような高度で複雑な業務の自動化も始まっている。 本書は、日本企業・社会が抱える課題に対して、RPAとAIがいかに効果的に活用できるかを、導入先進企業経営者等との対談も含めて、わかりやすく解説していく。キーとなるメッセージは、RPAは業務の自動化・効率化を大きく進めるだけでなく、人間の仕事を変えていく、つまり、人間がする必要のない仕事はRPAに任せ、人間は人間にしかできない仕事に専念できるようにし、日本の現場をふたたび「元気に」していくような力を持っているという点である。
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