■「エントリー手法が一番大事」の勘違い 今、目の前に、勝率90%の手法を提示されたとします。そのとき、皆さんはどう思うでしょうか? 「バラ色のトレード生活を送ることができそうだ」と思う人もいるでしょう。「そんな“うまい話"があるわけない」と思う人もいることでしょう。 どちらが正解かは一概には言えませんが、トレードの入口としては「後者」の考えのほうが合っています。 ここでの問題は、負ける確率が10%もあることです。「10%しか」ではありません。「10%も」あるのです。「10%の実現」は、頭で考えているよりも、頻繁に起こります。もし、勝率が90%もあることだけに注目し、大きな賭けをして“10%"のほうを引いてしまったらどうでしょう。エントリー手法だけがどんなに優秀でも、それでは利益を残すことはできません。 本書では、伝説のトレーダー集団「タートルズ」のトレードのやり方から、適切なポジション量を導き出す「資金管理のやり方」と、適切なロスカットをはじき出す「リスク管理のやり方」を紹介しています。どんなに優れたエントリー手法があったとしても、資金管理(適切なポジション量)とリスク管理(どこまでリスクを許容すべきか)が構築されていないと、その効果を十二分に発揮できないからです。 逆に言うと、資金管理とリスク管理を形作ったうえで、優れたエントリー手法を行えば、利益は積み重なっていきます。資金管理とリスク管理とエントリー手法は、それぞれ別で考えるのではなく、この3つをワンセットとして考えるべきなのです。■移動平均線大循環分析と大循環MACD エントリールールに関しては、現在、タートルズのエントリールールを超えるものが多々あります。そこで、エントリールールに関しては、小次郎講師が使っているものを紹介しています。具体的には、以下の2つです。◎移動平均線大循環分析◎大循環MACD 移動平均線大循環分析は、「3つの移動平均線の並びと傾きと間隔から、エッジのある局面を浮き彫りにし、そのときにだけエントリーする」というルールです。大きなトレンドを狙うものですので、初心者トレーダー向けのやり方です。 大循環MACDは、中級者以上の人が興味を持つやり方です。移動平均線大循環分析は、それ自体、あくまでも大きなトレンドを狙うものですので、小さなトレンドのときには取りこぼす可能性があります。そこで登場したのが大循環MACDなのです。3つのMACDを見ることで、ダマシを極限に回避しつつ、大きなトレンドはもちろん、小さなトレンドも狙っていけます。仕掛けのタイミングが移動平均線大循環分析よりも早くなるところに特徴があります。書籍としては、本邦初公開の手法です。
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