わが国では2500万人の方がひざ痛に悩んでいるといわれています。40歳以上の方では2人に1人がひざ痛を持っています。若い方でもレクレーショナルスポーツからプロスポーツまで、ひざにトラブルを抱えている方が増えています。子どもの体格は良くなってきていますが、持久走、ジャンプなどの体力の伸びは少なく、無理をすると上半身と体幹を支える下半身、特にひざ関節に負担がかかり痛みがでてしまいます。 超高齢社会に突入し寿命も80歳代に延びていますが、自立した生活ができる健康寿命は70歳代前半と短く、10年前後は寝たきりに近い生活が余儀なくされている方もいて、その主な原因の一つは変形性ひざ関節症です。 本書は、整形外科医として半世紀にわたって、生後間もないお子様から100歳以上のお年寄りまでほぼ毎日ひざに痛みを訴える方を診察してきた整形外科専門医が、皆さんの多くの悩みにQ&Aの形でお答えするものです。 痛みに対しての予防はできないか、痛みに悩んでいる方のひざにメスを加えず治すことはできないか、また手術を行う場合は最小の侵襲で、かつ最新でベストの手術方法で痛みを取ってあげられないかを常に心がけ、お年寄りでひざの痛みに悩んでいる方、お子様でひざの痛みで日常生活やスポーツ活動に支障をきたしている方が、その痛みと不安から解放されることを願って懇切丁寧に書かれています。 【目 次】 1章 ひざの構造とひざの痛みについて 2章 幼児期から小児期のひざの痛み 3章 成長期の低学年におけるひざの痛み 4章 成長期から成人にわたってのひざの痛み 5章 スポーツのけがによるひざの痛み 6章 成人のひざの痛み 7章 高齢者のひざの痛み
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