神々の座と秘境に生きる民に導かれて。 61歳にて,長年夢見たチベット・ヒマラヤへ。以降, 12年の歳月をかけて,ネパールを中心とするヒマラヤ山脈のほぼ全域を踏破──。圧倒的に厳しく美しい自然の表情とそこに生きる人々の温かくて深い瞳の色に出逢う,感動の山旅の記録。 大好評写真集『ヒマラヤ巡礼』の姉妹版・紀行文集成 ** 小生がヒマラヤへ憧れを持っていたのは少年時代からであるが,それは神々の座の荘厳,迫力の世界を眺めたいからの思いであり, 61歳からの第二の人生としてヒマラヤへはまり出したのはそんな旅だった。 それが,神々の座ばかりでなく村の生活や村人たちに惹かれ,だんだん秘境の旅にはまり込んでいき,自分なりの人生観,価値観を掴んだきっかけは最初のピケ・トレッキングの頃からである。 三度目のピケ・トレッキングをヒマラヤへの最後の別れとしたが,もしかしたらもう一度あるかも知れないと思っている。 三度目のピケの帰路,初めて訪れた標高3000mのターブ村である。ピケの南西側にあり,カトマンドゥからジープで8時間,パプル空港からは1時間の車道が通じている。 素朴な村ながら,平面の畑や草地が結構広くある。この村からエベレスト山群がピケピークに劣らず大きく見える。今は小さなロッジが数軒であるが,ここに大きなホテルでも建てられれば凄いことになる。展望だけならポカラからのアンナプルナ連峰より遙に迫力ある光景だし,今車はほとんど通らないが簡単に行ける場所である。 霧が少ない初冬では,部屋の窓からも村の散歩がてらでも,朝夕素晴らしい光景が見れる。近い未来にここに建つかも知れぬホテルで,友人たちと忘年会か新年会を行うのが小生の夢である。 その時は,ピケピークのケルンにちょいと遠くから手を合わせるだろう。 (「ヒマラヤへの別れ ピケピークへの想い」より)
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