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本の説明

百万石の文化が花咲く地、金沢。数ある伝統文化の中でも一際輝く「加賀友禅」の世界に、かつて独創的な作風で話題になった友禅絵師がいた。彼女の名は上条静枝。異端児的な作風ゆえ、関係者から「魔女」と呼ばれていた。その「魔女」が亡くなってから、16年が経ち――静枝の娘である上条藍子は、母のような友禅絵師になるため、とある工房で修行していた。しかし28歳になっても芽が出ず、ついに挫折した。一方で血の繋がらない弟の綾汰は、後から友禅の世界に入ったにもかかわらず、藍子と同じ工房での修行の末に師匠に認められ、ついに友禅絵師としてデビューした。すっかりふてくされていた藍子だったが、ある日、中学時代の同級生から頼み事を受ける。それは、新しくオープンする喫茶店の装飾デザインの仕事だった。

著者 :逢巳花堂
によって公開 :2021/12/13
ページ数 :229ページ
言語 :日本語
ファイルサイズ 金沢友禅ラプソディ (TEAPOTノベルス):1007 KB