心の専門家カワイ先生は実は猫が大好き。古今東西の「猫本」の中から、オススメにゃんこを選んで、お話しいただきました。 こころの専門家・河合隼雄先生は、実は大のネコ好きです。今までに読んだ古今東西のたくさんの猫物語の中から、特にお気に入りのにゃんこ達を選んで、お話しいただきました。長靴をはいた猫、空飛び猫、鍋島の化け猫、100万回生きたねこ……ネコのことが分ると、ヒトの心も分る、かもしれませんよ。ネコ好きでは引けを取らない、大島弓子さんの感想マンガが付いてます。 【目次】 I なぜ猫なのか II 牡猫ムル III 長靴をはいた猫 IV 空飛び猫 V 日本昔話のなかの猫 VI 宮沢賢治の猫 VII 怪猫――鍋島猫騒動 VIII 100万回生きたねこ IX 神猫の再臨 X とろかし猫 XI 少女マンガの猫 XII 牝猫 あとがき 感想マンガ “黒猫の思い出" 大島弓子 参考文献一覧 【本文より】 「猫だましい」とは変テコな題の本と思われるだろう。読者は「なぜ猫なの」?とか「だましいとは何」?という疑問を持たれるかもしれない。「だましい」は「たましい」と「だまし」を掛けた詞(ことば)であるのは、まず誰にもわかるのではないだろうか。たましいなどというのはあるのかないのかさっぱりわからないのだが、それがあることを前提にして、ものを書くこと自体、「だまし」とも言える。……(本書冒頭より) 河合隼雄(1928-2007) 兵庫県生れ。京大理学部卒。京大教授。日本におけるユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者。文化功労者。文化庁長官を務める。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深かった。著書は『昔話と日本人の心』(大佛次郎賞)『明恵 夢を生きる』(新潮学芸賞)『こころの処方箋』『猫だましい』『大人の友情』『心の扉を開く』『縦糸横糸』『泣き虫ハァちゃん』など多数。
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