【特集にあたって】日々さまざまな論文に目を通していると、まったく別の領域といきなりつながる研究が増えてきているように感じます。脳と腸と皮膚の関係もその1つといえます。脳腸皮膚相関の概念を理解していただくと、養生や薬剤治療の考え方が広がるでしょう。神経免疫学の発達で、十分理解できていなかった交感神経や副交感神経と免疫・代謝がつながり、さらには、バリア機能の異常と免疫(フラグリン、IL-4/IL-13、AHR)や腸炎、免疫とうつなど、驚くような展開が急速にわかってきました。本特集を企画したものとしては、重症アトピー性皮膚炎の患者さんからの訴えを聞いていて、その関係が納得できる研究結果が次々と報告されて、驚く毎日を送っています。今回のテーマからは、時間軸は十分表せませんでしたが(発達、老化との関係)、運動・食事・精神(脳・睡眠)・環境がいかに重要であるかが、おわかりいただけるかと思います。今後は、その基盤となるepigenetics の研究がますます進み、疾患治療の実戦に役立つようになることを望んでいます。企画編集 山田秀和(近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長、近畿大学奈良病院 皮膚科 教授)【目次】〔特集〕1.皮膚常在菌と老化との関係2.腸から他臓器:酪酸産生菌・酪酸に注目して3.腸から皮膚4.皮膚から脳:かゆみ,神経線維5.皮膚から腸:壊疽性膿皮症6.脳と腸:機能性消化管障害と皮膚疾患7.腸内細菌叢と肥満関連疾患8.脳・腸相関(消化管ホルモン)がつなぐ運動と食欲・ダイエット9.腸脳皮膚相関の現状〔連載〕弁護医師の法律ケミカルピーリング(第22回)
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