あとがきより 今回の東日本大震災により亡くなられた数万人の方たちに対しまして、深く哀悼の意を表します。 この日本に生きる人間の責任として、非常に多くの犠牲者のことを忘れないことが供養であると感じています。 犠牲者を忘れないこと=自分と共に生きることになるのです。 三月一一日の東日本大震災と原発事故以来、日本人の生活は激変しました。 美しい自然に恵まれた東北は、日本の食文化を支える農業と漁業の大産地であると同時に、 日本の産業を陰から支えていた大小の工場がたくさんありました。 また、放射能汚染の問題は、電力問題も含めて日本全国に深刻な影響を与え続けています。 大震災により失われた物質的なものはあまりにも大きく、計り知れません。 そして、何よりも一番大きな影響は、日本人全体に「死」というテーマを突きつけたことだと思います。 人の死はいつでも突然に来ること、何もかもすべてを失うのは一瞬で起こり得ること、便利な普段の生活も、 きれいな空気も水もアタリマエではなかったこと……を多くの日本人が思い知らされました。 今回改めて、本書に収められました今から約三年前に書かれた記事を見直しますと、 地震、太陽黒点、免疫力の低下、食事、生きるための心の持ち方、死後への心構え、日本が進むべき方向性、などが記述されていました。 これはまさに、今の日本人と地球が直面している問題です。 (中略) やはり人間は、大自然への畏怖(いふ)と敬意と感謝の気持ちを忘れていたと思います。 今こそ大自然への感謝を、人類は個々でするべき時期に来ていると感じます。 このことに気づけなければ、大自然からより大きな反射を人間が受ける気がしてなりません。 日本の神道は古来から大自然に対して、色々な御神名をつけて神様として祭り、神社を設けてひたすら感謝の気持ちを捧げてきました。 しかし、近年の多くの日本人は自然への畏敬の念を忘れ、その神社でさえも、自分の欲望を神様にお願いする場所にしてしまっています。 これでは自然を鎮(しず)めることができないのは、あたりまえかも知れません。 やはり、生きる私たち一人ひとりから、生かされていることへの感謝を大自然に捧げていきましょう。 大自然の一部である人間が、自然という私たちの親に感謝をすれば必ず伝わります。 この自然に対して人間が捧げた感謝の思いは、自然という鏡に反射して、結局は人間自身が受け取るのです。そして、人間は生かされるのです。 森羅万象すべてに対して、大いに感謝をしながら生きていきましょう。 生かして頂いて ありがとう御座位ます 平成二十三年 盛夏に記す 伊勢白山道
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