昭和33年、フランキー堺の主演でテレビドラマ化され、戦争責任・犯罪とは何かを日本人に問いかけ、強い衝撃と感動を与えた『私は貝になりたい』。 普及の名作はその後、映画化、テレビ化が繰り返されている。その原作(題名・遺書)となった加藤哲太郎の巣鴨獄中手記「狂える戦犯死刑囚」や「戦争は犯罪であるか」等と共に獄中から家族に宛てた手紙22通を収めた本書は、今なお古びることのない昭和史の貴重なドキュメントであり、戦争の実態をを白日の下に曝した人間の真実の叫びである。『けれど、こんど生まれかわるならば、私は日本人にはなりたくありません。二度と兵隊にはなりません。いや、私は人間になりたくありません。牛や馬にも生まれません、人間にいじめられますから。どうしても生まれかわらねばならないのなら、私は貝になりたいと思います。貝ならば海の深い岩にへばりついて何の心配もありませんから。何も知らないから、悲しくも嬉しくもないし、痛くも痒くもありません。頭が痛くなることもないし、兵隊にとられることもない。妻や子供を心配することもないし、どうしても生まれかわらねばならにのなら、私は貝に生まれるつもりです。「狂える戦犯死刑囚」より
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