下剋上トレーナー K-1世界王者、武居由樹を育んだ 「夢の力」パワーオブドリーム とは何かーー。 なぜ、競技歴なきトレーナーが、 問題児を名王者へと育てられたのかーー。 格闘技のみならず、すべての指導者、教育者、 そして親に気づいてほしい大切なことをは。 ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ)が、 10年以上に渡り追っているK-1世界王者・武居由樹とそのトレーナー・古川誠一のストーリー。 2011年の初回放送において映る武居は、まだほんの子どもだった。 当時は、こんな名選手になるとは、番組関係者も格闘技関係者も、 予想していなかっただろう。 母子家庭で育ち、問題児ぶりに手を焼いた母親の判断により、 10歳から古川宅に住み込み、パワーオブドリームでトレーニングを積んだ武居は、 なぜ、成功を収められたのか。 核家族化、あらゆる作業のオートメーション化、 SNSやコンピュータゲームやVRの普及…。 急速な社会の変化の結果、人と人との会話の減った現代を生きる若者たち。 彼らといかに接し、いかに指導すれば、彼らを幸福に導けるのか。 教育の世界の研究者でもなく、格闘技の実績を誇るわけでもなく、 社会からドロップアウトした過去をもつ、下町の格闘技ジム会長が、 問題を抱えた少年を格闘技界の頂点に導いた“下剋上"の道程を振り返り、 指導に対する考えを語る。格闘技界の住民のみならず、教育関係者や、 悩みを抱える親たちに、現代の若者たちの育て方を示す一冊。 プロローグ それでも、変わらない日常 ■第1章 なぜ格闘技経験のない男が名トレーナーに その道程を初めて語る 家のまわりは不良のおじさんばかり 教師を寝込ませるほどのやんちゃぶり 親から受けられなかった愛情の記憶 親父の暴力 人助けの原点となった出会い 足立区だけで中学生が三万人もいた お呼びがかかりケンカの毎日 必要に迫られ小学生で早くも指導者に 部活がないならつくればいい 「失神するまで走る」を自分で人体実験 憧れの名門校で思いきりサッカーをやりたい! 平気でタバコを吸う先輩と先輩をぶっ飛ばす新入生 大人たちが僕の夢をつぶしたのか 熱血サッカー少年時代の終えん サッカーも学校もやめヤクザな道へ 華も色気もない部屋住み時代 クスリ、女、金でみんなおかしくなっていく 格闘技と出会った 双子のスターボクサー相手にコーチングに開眼 引退が危ぶまれた天才力士の肉体改造 集まり出したブレイク前夜の格闘家たち 稼業から足を洗った日 パワーオブドリーム始動! ■第2章 K-1王者育成の現実 何もかもウソだらけだった武居由樹 あの子、五階から飛び降りそうな目をしてる! 由樹の部屋住みがスタート 悪ガキが一人、またひとり…… 兄貴分はチャンピオンクラスがずらり 四十歳にしてジムを追い出される どん底のなかで本当の我慢を教わった 素質はないけどセンスはあった由樹 子どもの指導の鍵は骨格を見抜くこと にきびまで見ないと子どもの夢をつぶす 努力する才能などなくてもいい 僕も大人になるのは遅かった ボクシング時代に由樹が犯した罪 「もうやめようと思った」デビュー直後の二連敗 最初に負けておけば頭がよくなる 慌てて肉体改造に手を出すとろくなことがない 必ずベルトを巻かせるという約束を果たせた トーナメント全試合KOの快挙も〝当たり前〟 江川優生にあって武居由樹にないもの もし格闘技と出会っていなかったら由樹は 拳が折れたまま一年戦っていた江川優生 高校には行かないと決めていた中野滉太 ふだんの練習通りならみんなチャンピオンになれる ■第3章 なぜ子どもを教えるのか どう子どもを教えるべきなのか 子どもをどんどん走らせる方法 幼稚園児でも二重跳びはすぐ跳べる 合言葉は「痛いは」「?気持ちいい! 」 〝地獄の特訓〟をよろこんでやる子どもたち POD流子どもを鍛える方法 子どもに言う前に自分がやってみな うさぎ跳びをやらせる理由 遊びながらでも勝手にディフェンスが身につく PODのチビッ子が試合中も元気な理由 子どもをスポーツから遠ざける一番の敵 試合の恐怖心が競技人口を減らす 子どもたちにもスパーリングをやらせる意味 子どもだってパンチのスリルを味わいたい 口癖は「勝てばいいってもんじゃねえぞ! 」 負けても「次」と思える勇気が大事 古川家の負けず嫌い矯正法 子どもはリングに立つ勇気だけ持てばいい のびしろのない子が覚醒する瞬間 いつも一緒なら体罰はいらない 命を守れるなら子どもを叩くこともある 子どもの信用を勝ちとる叱り方 丸一年も走ることを拒否した子は…… 子どもを〝格闘技バカ〟にしないために ■第4章 指導における問題と解決法 POD式トレーニングの肝 強さの秘密が分かる場所はあそこしかない POD独特のステップはこうつくる ふつうのシャドーボクシングでは学べないこと なぜ強いパンチが打てるのか タイマン時代から実践していた「点で打つ」 パンチには固める時期・動かす時期がある K‐1王者だろうがミットは持たせる いいオヤジがミットを持ち続ける理由 試合前の戦略が勝負の明暗を分ける メンタル強化? 逆に下げまくる 優しいだけじゃ選手の命は守れない 試合前に必ず言うのは「ゲームしてこい! 」 格闘家のピークは何歳か 礼儀を身につけるには 年功序列は古いが正しい 今の人はなぜなんでも隠すのか 親たちに離婚を勧めた結果 親と家族以外なにもいらねえよ 親と三位一体で子どもを育てる 人間は誰だって五分と五分 僕に人生を振り返る余裕はない 夢をかなえる場所でありつづけたい 古川 誠一 ふるかわ・せいいち 1968年生まれ。足立区出身。 小学校時代よりサッカーに打ち込み、 関東一高サッカー部に入部するも、退部・退学。 その後、様々な経験を経て、33歳のとき(2002年)、 パワーオブドリームを西新井にオープン。 2005年より武居由樹(K-1王者)を自宅に預かり、 44歳のとき(2012年)にパワーオブドリームを 現在の場所(保木間)に移転。 多くの子どもや若者の指導に情熱を捧げる。
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