宗教復興の只中の中東イスラーム世界を、書物・映画などの「メディア」やNGOや金融の「制度的ネットワーク」との関係から考察。 【目次】 序章 現代中東における宗教とレジリエンス―メディア社会への抵抗と適応(千葉悠志) 第1部 宗教とメディア 第1章 アラブ世界における出版技術の発展とクルアーンの刊本化(竹田敏之) 第2章 現代イスラーム改革の思想戦略と『現代のムスリム』誌―20世紀後半のアラブ思想界の深層を読む(黒田彩加) コラム(1) 教科書と宗教教育(内田直義) 第3章 白い異邦人から真正なる巡礼者へ―ヨハン・ルードヴィヒ・ブルクハルトのマッカ巡礼経験をめぐる再帰性と超越性 安田慎 第4章 「モラル装置」化する映画―エジプト・コメディ映画に描かれる「偽物のイスラーム」(勝畑冬実) コラム(2) ラジオと知識人(相島葉月) 第5章 放送メディアとイスラーム―宗教的言説空間の拡大と変容(千葉悠志) 第6章 神の言葉を伝えるメディア―クルアーングッズからSNSまで(二ツ山達朗) コラム(3) インターネット時代における宗教指導者と信徒(近藤洋平) 第2部 宗教と制度的ネットワーク 第7章 難民を救うイスラーム的NGO―イスラームに根ざす支え合いの仕組み(佐藤麻理絵) 第8章 イスラーム協力機構―宗教で結びつく国際関係(池端蕗子) コラム(4) アズハル(相島葉月) 第9章 イスラーム金融を作る―法学者たちの静かなる革命(長岡慎介) おわりに
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