本の説明
"がん"は2人に1人が罹患し，3人に1人が死亡する疾患です．高齢化に伴ってがんは増加しており, 過去に団塊世代の男性の70％以上が喫煙し, それによる“がん”が増加しているのも一因であります. 喫煙はsmoking indexが300以上になると"がん"の発生率が高くなるといわれています. 例えば1日20本を15年間では20×15＝300となります. 途中で禁煙すれば発癌は低下します. "がん"が増加すれば骨転移も増加します. この書籍は各科の医師にご協力をいただき, 単著でわかりやく記載しました. 最も多い肺癌で, 骨転移を中心に, 乳癌, 前立腺癌, 造血器骨病変など, 具体的な所見を症例で示しました. 成績の悪い肺癌もEGFR遺伝子変異の陽性例では分子標的薬の投与で, 骨転移がみられても生存率が改善してきています. 骨転移は如何に早期発見が出来るかが最も大切で, PET-CT, MRIやCTなどの活用ポイントを述べ, 骨折をきたしやすい大腿骨などの四肢は手術で, それ以外の脊椎、骨盤などは早期であれば放射線療法で大部分が改善します. しかし、骨転移は経過とともに他の部位にも発症することから, 原発巣各科, 整形外科では症状の発症やPET-CTでの骨転移を見逃さないようにしなければなりません. 人は死の直前まで歩行でき, 痛みのない生涯を過ごせることが医師としての使命であります.がん骨転移の早期発見と治療のポイントを解説します.
著者 :大幸 俊三
によって公開 :2022/1/4
言語 :日本語
ファイルサイズ がん骨転移: 運動器マネジメント (医学):101364 KB
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