古典語の詩には、表現に並行して神格や作者名、テーマなどの音像を形成するような未知の詩法が存在したのではないか——この直感はソシュールを夢中にさせたが、結局その確証を得るに至らず、また後世の研究者たちも目ぼしい成果を挙げられないできた。しかし最近ようやくアナグラムの存在とその仕組みに関する有望な学説が登場した。本書ではそこに至る紆余曲折を略述し、最終解と思しいこの新説を紹介する。 【目次】 第1章 ソシュールのアナグラム・ノート §1.1 ソシュールのアナグラム研究 §1.2 アナグラム・ノート §1.3 詩的言語における音声と意味 §1.4 詩の音素分析 第2章 アナグラムの幻影を追って §2.1 ことばを隠す詩法 §2.2 「二連音+ x」―イポグラム仮説 §2.3 編者スタロバンスキの本音 §2.4 ツァラの相称アナグラム 第3章 さまざまの解釈 §3.1 アナグラム研究と一般言語学講義 §3.2 ヤコブソンの見たアナグラム §3.3 アナグラム予想の第一信 §3.4 さまざまのアナグラム 第4章 アナグラム法の正体 §4.1 Q.E.D §4.2 アナグラム法(Anagrammatism) §4.3 解読まで §4.4 ソシュールの到達点 第5章 アナグラム法の起源と継承 §5.1 不立文字 §5.2 アナグラムの検出 §5.3 アナグラム法の役割 §5.4 予想の精度 文献リスト 索引
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