国の仕組みから生活スタイル、ファッション、文化、 そして思想に至るまでをも改革していった占領を、市民の目線から捉え直す。 日本エッセイスト・クラブ賞受賞。 終戦からほどなく、東京の真ん中に827戸を擁する米軍家族住宅エリアが出現した。その名も「ワシントンハイツ」。「日本の中のアメリカ」の華やかで近代的な生活は、焼け野原の日本人にアメリカ的豊かさへの憧れを強烈に植え付けた。 占領期、米軍とその家族たちは日本人とどう接し、何を残していったのか? GHQは焦土と化した日本をどうデザインし、我々の生活に何を埋め込んでいったのか? 現代日本の「原点」ともいうべき占領期を、日米双方の新資料と貴重な証言から洗いなおした傑作ノンフィクション。 【なんと! この土地に歴史あり】 「ジャニーズ」の原点はここでの少年野球チーム1964東京五輪「選手村」はこの施設を使用青山表参道が業火に包まれた「山の手空襲」六本木には現在も日本人立入禁止の米軍施設が! 日本国憲法に女性の権利を加えた米国人女性米兵向けの「国家売春プロジェクト」とは渋谷一帯を舞台にした戦後ニッポン、復興の物語 目次 序章 帝国アメリカの残像第一章 青山表参道の地獄絵図第二章 ある建築家の功罪と苦悩第三章 「ミズーリ」の屈辱第四章 乗っ取られた代々木原宿第五章 オキュパイド・ジャパン第六章 かくて女性たちの視線を第七章 GHQデザインブランチ第八章 まずは娯楽ありき第九章 有閑マダムの退屈な日々第十章 尋問か協力か第十一章 GHQのクリスマス第十二章 立ち上がる住民たち第十三章 諜報部員「ニセイ・リンギスト」第十四章 アイドルの誕生第十五章 瓦解したアメリカ帝国第十六章 そして軍用ヘリは舞い降りる終章 視界から消えた「占領」あとがき文庫版あとがき主要参考文献解説 片岡義男 著者の言葉 「日本人力」が弱まったのは、GHQの改革のせいだと言う人がいる。日本の伝統文化を重んじなくなったのはGHQが悪いのだと別の人は言う。もう一度戦争をして、勝てばいいのだと言う声さえある。本当にそうだろうか。 アメリカ追従を続けてきた日本のあり方に多くの人々が首をかしげ始めたいま、あえて占領に光をあてたのは、安直なGHQ批判で日本の戦後を切り取る声に疑問を感じたからだ。自分の手で戦後の原風景を繙き、見てみたいと考えた。(「あとがき」) 秋尾沙戸子 名古屋市生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒。上智大学大学院博士後期課程論文執筆資格取得後退学。テレビキャスターを務める傍ら、民主化をテーマに、旧東欧・ソ連やアジアの国々を歩き、ジョージタウン大学大学院外交研究フェローとしてワシントンに滞在したのを機に占領研究を始める。著書に『レーニン像を倒した女たち』『運命の長女―スカルノの娘メガワティの半生―』(第12回アジア・太平洋賞特別賞)『ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後―』(第58回日本エッセイスト・クラブ賞)。
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