私たちは見て判断するのではない。 判断して見ているのだ。 悪意の有無に関係なく存在する偏見、バイアス。それがいかにして脳に刻まれ、他者に伝染し、ステレオタイプを形作っているかを知ることなしに人種差別を乗り越えることなどできない。米国の学校・企業・警察署の改革に努める心理学者が解く無意識の現実とは。 【目次】 はじめに I 私たちの目に映るもの 第1章 互いの見え方――認知とバイアス 認知の科学/人種のイメージング/ひったくり犯の青年たち 第2章 何が育むのか――カテゴリー化とバイアス バイアスのメカニズム「/恐怖を感じる」/バイアスの伝達 II 自らをどう見出すか 第3章 悪人とは――?警察とバイアス1 ティファニーと夕食を/科学のレンズ/第一幕 目に見える男/第二幕 実際よりも大きく/第三幕 人種の働き/第四幕 丸腰でも危険/第五幕 撃つか撃たないか/別れの時 第4章 黒人男性――警察とバイアス2 警察の反応/手続き的正義/不完全な盾/公園にいた無邪気な少年少女 第5章 自由な人の考え方――刑事司法とバイアス まだ自由とは言えない/事件が残した傷痕/まだまだ自由とは言えない/投獄された者/死に値する者 第6章 恐ろしい怪物――科学とバイアス 恐ろしい怪物の科学/非人間化の新科学 III 抜け出すための道はあるか 第7章 ホームの快適さ――コミュニティとバイアス 分離された空間/汚染された人々/空間を吸収する/移住するということ/新たな場所でバイアスと闘う 第8章 厳しい教訓――教育とバイアス 共に歩く/迫りくる格差/人種問題を避けるということ/バーニスの出世と帰還 第9章 シャーロッツビルの出来事――大学とバイアス 姿を示すということ/事件の余波 第10章 最後に得るもの、失うもの――ビジネスとバイアス トレーニングの効果/研修の先にあるもの 終わりに 謝 辞 解 説 高史明 参考文献
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