中小企業で人はこうして育っている! 中小企業で人が育つ、そのメカニズムを 定量・定性データから実証的に探る 日本の企業数の99.7%、従業員数の68.8%が中小企業である。しかしそうでありながら中小企業の人材開発メカニズムはブラックボックスであり杳として知れない。その実態に定量・定性データから包括的に迫る。人材開発研究のミッシングピースを探しに。 【本書第1章より】 本書『中小企業の人材開発』は、日本における中小企業の人材開発の実態とメカニズムを探究する筆者らの実証研究をまとめた書籍である。これまで中小企業に関しては、企業経営のあり方や人材マネジメントのあり方に関する先行研究が編まれてきたが、こと「人材開発」に焦点を合わせ、その詳細を考察した研究は極めて少なかった。本書で展開する数々の実証研究は、この現状に挑む。 日本に存在する企業のうち、従業員300名未満の中小企業は企業数(事業者数)の98.9%(382万事業者)であり、雇用者数のうち70.1%(3361万人)を占めている。従来の人材開発研究が中小企業を対象にした考察をあまり行わず、大企業中心の探究に偏りがちであった状況がなぜ生じたかは後述するとしても、この現状が未来永劫続くことを筆者らは看過しておくわけにはいかない。たとえ探究の結果、中小企業における人材開発の知見が大企業のそれとさして変わらぬものであったとしても、その実態とメカニズムを実証的に探究することが試みられてしかるべきである。 【主要目次】 第1章 中小企業の人材開発 1.1 人材開発研究の普及:社会的背景と研究動向 1.2 職場における人材開発にアプローチする3つの学習理論:経験・職場・越境 1.3 中小企業を対象にした人材開発の先行研究 1.4 調査および分析に用いるデータの詳細 1.5 小括 第2章 中小企業の実態:組織と人の側面から 2.1 調査企業の実態 2.2 経営者の実態 2.3 管理職の実態 2.4 一般従業員 2.5 小括 第3章 中小企業における人材開発施策 3.1 人材開発施策の概要 3.2 人材開発施策の公式化:企業規模による影響 3.3 企業規模と人材開発制度の利用率との関連 3.4 人材開発施策の公式化・整備と企業パフォーマンスおよび従業員の成長との関連 3.5 小括 第4章 一般従業員の現場における学習 4.1 現場での学習への接近:そのための理論的考察 4.2 分析に用いた尺度 4.3 結果と考察1:職場学習による影響 4.4 結果と考察2:経験学習による影響 4.5 結果と考察3:顧客からの学習による影響 4.6 小括 第5章 管理職の現場における学習 5.1 接近のための理論的考察とリサーチクエスチョンの提示 5.2 分析に用いた変数および尺度 5.3 結果と考察1:研修のあり方の影響 5.4 結果と考察2:挑戦的な仕事の影響 5.5 結果と考察3:経営者のサポートの影響 5.6 小括 第6章 総合考察 6.1 本研究のまとめ 6.2 実践的示唆 6.3 学術的貢献と今後の研究課題 6.4 結語
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