凡夫の救いを追求した親鸞聖人が『教行信証』を書かずにはおれなかった根底を、詳細に説いた熱意溢れる講習会の全記録。受講者の切実な質問に丁寧に答えた質疑応答も収載。 目次 一、『教行信証』はなぜ書かれたか 一、教えに出遇った者の責任 二、なぜ「文類集」なのか 三、本願の世界から遠い存在 四、「愁悩を生ずる者なし」 五、無辺の生死海を尽くす/他 【質問に答えて】 《質問1》ご門徒に法話をするとき、あまり専門用語は使わないほうがいいのではないですか。 《質問2》吉水教団の在り方にどういう問題があったのですか。 《質問3》法然上人の「菩提心無用」ということを、親鸞聖人はどのように受けとめられたのですか。/他 二、仏教は諸仏の世界 一、浄土の教えとしての「一乗」 二、存在の大きさは出遇ったものの大きさ 三、不回向の行 四、仏教は諸仏の世界 五、「悦服」の道/他 【質問に答えて】 《質問1》『教行信証』を書き始められたのはいつですか。 《質問2》親鸞聖人は、神祇不拝をどのように語られたのですか。 《質問3》名ということについてもう少しお聞かせください。/他 【まとめの講義】 一、寺がおかれている厳しい状況 二、行き詰まりこそが道を開く/他 三、愚鈍の感覚 一、「愚鈍」として自らを問う 二、精神の傲慢 三、微笑みを失った信仰 四、疑いにとらわれたことのない真理 五、身に纏っているものを問い直せ/他 【質問に答えて】 《質問1》往相回向にも還相回向にも、「共に」という言葉が置かれている意味について。 《質問2》苦悩について。 《質問3》人間の理性への偏りについて。/他 あとがきにかえて(真宗大谷派三重教区慶法寺住職 藤井慈等)
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