働く喜びって、何だろう。時代を超えて「働くこと」の意味を考えさせる、ルポルタージュの記念碑的名作。新たに一章を書下ろし、現代に問う!働く喜びって、何だろう。自動車工場で働きはじめた34歳のぼくを待っていたのは、人間性を奪うほど苛酷で絶望的な仕事だった。考える暇もなく眠る毎日、悲鳴をあげる身体、辞めていく同僚たち。読みやすい日記形式で「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名作に、最新の情勢を加筆した新装増補版。『自動車絶望工場』が過去のものになってくれない時代や社会は、確かに不幸である。だが、『自動車絶望工場』を手に取ることのできない時代や社会は、もっともっと不幸なのではないか。――重松清(新装増補版 解説より)※本書は1973年に現代史出版会から単行本として刊行後、1983年に講談社文庫に収録された『自動車絶望工場―ある季節工の日記―』を改題したものです。※新装増補版の刊行に際しては1983年刊の講談社文庫版を底本とし、「補章の補章 キカンコーとハケン」を加筆したほか、新たに著者あとがきと重松清氏の解説を収録しました。
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